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根管治療

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HONEST OPINIONS自費治療のホンネ

このページでは、歯科医師である私が、ホンネで思っているけれど、治療のページでは載せにくいことを掲載しています。
少し過激な内容かもしれませんが、もしよろしければお付き合いください。

ここでは、自費治療に関するホンネを筆頭に、治療について、保険制度について、使用している詰め物の素材について、歯科医療について、虫歯について、そして根管治療についてなど、私が日頃思っている様々なことを書いています。
治療のページに載せるのは少し違うな、と思う内容や、ちょっとこれは言い過ぎかな、と思うことも思い切って載せてみました。
もしよろしければ、ご覧いただけると嬉しいです。

ご存知ですか?歯の治療回数には上限があります

虫歯になったら歯医者さんに治療しに行けばいい、と皆様思っていませんか?
じつはこれには大きな落とし穴があります。

実は、虫歯になった際に削って詰め物をする、といった歯の治療は無限にできるものではなく、“歯を削る治療は5回くらいしかできない”ということは、あまり知られてはいません。(個人差はあります。)

歯を削るという行為は歯にとって大きな負担となりますので、治療回数に上限があることは避けられない事実です。虫歯が悪化して再び治療となった場合、詰め物をとってさらに歯を削り、詰め直すという流れをくり返すことで、治療の度に歯が少しずつ削られてなくなっていき、ついには歯が維持できないほど削られ、抜歯となってしまうのです。

歯科医師をしていると、せっかく治した歯がだんだんボロボロになっていき、ついには神経を抜き、もうこれ以上手の施しようがなくなり抜歯になる、という経験をすることがあります。そんなときは、何とも言えない悲しい気持ちになります。

口腔内の環境は、とても過酷です。
歯は食事のたびに、熱いもの、冷たいもの、硬いものに接しており、噛むときに100キロを超える力に耐えないといけません。

削った歯は詰め物とともに、日々その過酷な環境下にありますので、ご自分が思っている以上に一度悪くなり始めたら、どれほど治療をほどこしても、以前の状態より悪化する可能性が高まります。

Point

歯を削る治療の場合は、大体5回くらいが治療の上限である。

歯の治療回数には上限があります

詰め物によって異なる寿命

詰め物によって異なる寿命

治療することができる回数に関連しますが、詰め物に使用されている材質にも寿命があります。
おおよその寿命となりますが、次のようにいわれています。

銀 3~5年/レジン 5年/セラミック 10年~15年

もちろん、その方の生活習慣やケアなどによって個人差はありますが、同じ人間である限り、銀<レジン<セラミックの順で持つ、といえます。

永遠に保てる詰め物はありません。どの材質でもいつかは寿命を迎えるわけですが、その場合、通常削った歯は象牙質がむき出しとなっているため、細菌に感染しやすい状態となっています。
そのため、詰め物の具合が悪くなってから治療に来られても、すでに虫歯になっており、新たに歯を削って新しい詰め物をしないといけないケースが多くみられます。
詰め物の耐久年数が短い場合、歯を抜かなければならない事態になる未来が、そう遠くない時期に訪れることになります。

さらに、虫歯になった影響で他の健康だった歯にも、虫歯が広がっている可能性があります。
こうして口腔環境が悪化していくことで、高齢になった時には歯が残っていないという事態も想像できます。

では、全ての方にセラミックを使用すればいいのか?といえば、そう簡単な話ではありません。

Point

使用する詰め物の素材によって、耐久年数は異なる。

保険によって使用できる術式、素材、治療方法が細かく縛られている

歯を治療する際に、保険を使用される方は多いと思います。
もちろん保険制度を否定するものではありませんが、ここで重要なことがあります。
セラミック、レジンとも、保険では使用できません。

なぜなら、保険では使用できる治療方法は全て決まっているからです。

例えどれほどいい素材が開発されても、保険で治療する以上はいわゆる「銀歯」しか使用できません。治療法も時間も細かく指定されています。これは、保険制度を利用する以上は必ず守らなければならないルールなので、歯科医師一人がどうこうできるという話ではありません。
保険治療を選択した時点で、治療でできることは限られてしまっているのです。

歯科医師が自分の家族を治療する場合、保険で使うことができる詰め物は使わない、と言うことがあります。理由としては、今後を考えた場合に、費用をかけてでもセラミックなどを使用したほうが、かけがえのない健康にとって重要と考えているからです。

皆様の中には、「国が指定しているから安全だ」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。ですが、保険には、国が医療費を負担するという制度上、使用する素材や治療方法にコストの問題があります。無制限に許可していては保険制度はすぐに崩壊していしまいます。

また、指定された社会情勢、年により、新しい素材がまだない時点で定められたものだったりしますが、国の制度なのでコロコロとそれを変えることは難しいといえます。

そのため、歯の治療では、より一層「自費診療」というものが重要となってきます。口の中の状態は直接体内の入り口であることから、深く体の健康に関わってきます。だからこそ、ご自身の健康についてしっかりと考えた上で、保険を使うかどうか選択していただきたいと思っています。

Point

保険を使用する場合、治療でできる範囲は細かく定められている

保険によって使用できる術式、素材、治療方法が細かく縛られている

自費診療という選択肢 -知ってほしい、根管治療の大変さ-

自費診療という選択肢

自費診療をするかどうかを、今一度しっかりと考えて欲しい、そう思うのは、当院が根管治療に力を入れていることが関係しています。

根管治療はとても難しく、手間と時間、そして高度な技術が必要になります。ですが、保険の点数は低く抑えられているため、治療に力を入れれば入れるほど赤字に近い状態となってしまいます。

そのため、せっかく根管内をきれいにしても、保険で使用される詰め物をすることですぐに状態が悪くなってしまったり、悪化した結果 抜歯しないといけなくなるケースがあります。自費診療で使用できる詰め物なら、治療後のきれいな状態を長く保つことができるのに、何だかもったいないな、と感じてしまいます。

確かに、自費診療は高いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、それが長い年数保つのならどうでしょうか?短いスパンで再治療となるより、長期的に見た場合に、費用や体への負担を抑えることができるといえるのではないでしょうか?

また、保険診療で使われるような金属製の素材は、例えば熱で伸びたり、冷たいと縮んだりしてセメント部分の劣化が早まったりします。こういったセメントの劣化や伸縮の心配がないセラミック素材を使うことで、治療後の状態を長く保つことができ、8020運動で言われる「80歳を過ぎても自分の歯がある状態を維持すること」につながるのではないでしょうか?

どんなに力を入れて根管治療を行っても、すぐにだめになってしまうのではもったいないですし、口の中のものは体内に入り、健康に影響を与えることもあります。保険での治療を否定するわけではありませんが、健康のこと、体のことを踏まえて、自費で診療するということを考えてみませんか?

Point

体のことをしっかりと考えて、保険にするか自費にするかを検討して欲しい

最後に…

もちろん、当院では患者様の意思を尊重し、無理に自費診療を進めることはありません。
ですが、ご自身の健康や体のことを一度しっかりと考えてみませんか?